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体温計で測るたびに違うのはなぜ?正しい測り方と適切なタイミングを医師が解説

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「さっき測ったときと体温が違う……」「何度測っても数値がバラバラで、どれが本当の体温なのかわからない」こうした経験をお持ちの方は多いのではないでしょうか。

体温計で測るたびに数値が異なると、体温計が壊れているのではないかと不安になったり、正確な体温がわからず困ってしまったりすることもあるかと思います。

この記事では、体温計で測るたびに体温が違う理由をわかりやすく解説するとともに、正しい測り方のコツや適切な検温タイミングについてお伝えします。

正しい知識を身につけて、日々の健康管理にお役立てください。

体温計で測るたびに体温が違う理由

体温計で測るたびに数値が異なる背景には、体温計の仕組みに関するものから、私たちの身体の生理的な変動に関するものまで、原因はさまざまです。

ここでは代表的な5つの理由を解説します。

予測式体温計の仕組みによる数値のズレ

現在、家庭で広く使われている電子体温計の多くは「予測式」と呼ばれるタイプです。

予測式体温計は、検温開始からの温度上昇パターンを内蔵のマイクロコンピュータが分析・演算し、脇の下であれば約10分後に到達するであろう体温(平衡温)を数十秒程度で予測して表示します。

予測式はあくまで演算による推定値であるため、検温時の脇の状態(熱のこもり具合や汗など)の影響を受けやすく、同じ人が短い間隔で繰り返し測定すると、わずかに異なる数値が出ることがあるのです。

とくに、連続して測定すると体温計本体が温まってしまい、予測の精度に影響を及ぼすこともあります。

一方、「実測式」は測定部位のその時点での温度をそのまま表示する方式で、正確な値を得るために脇の下で10分以上、口の中で5分以上かかります。

検温部位や体温計の角度の違い

体温は測定する身体の部位によって異なります。

一般的に、直腸温がもっとも高く、次いで鼓膜温、舌下温、そして脇の下の温度の順に低くなります。

脇の下の温度(腋窩温)は直腸温に比べて約0.8〜0.9℃低く、舌下温は腋窩温より約0.2℃高いとされています。

また、同じ脇の下で測る場合でも、体温計の先端が脇の中心(もっとも温度が高い部分)にしっかり当たっているかどうかで数値が変わります。

脇の下に汗をかいている

脇の下に汗をかいた状態で体温を測ると、汗の蒸発によって皮膚表面の温度が下がり、実際よりも低い体温が表示されることがあります。

これは汗が蒸発する際に熱を奪う「気化熱」の作用によるものです。

一方、長時間布団に入っていたり、厚着をして脇を閉じた状態が続いていたりすると、脇の下に熱がこもり、通常より高い値が出ることもあります。

食事・運動・入浴による体温変化

私たちの体温は、食事、運動、入浴といった日常の活動によっても上昇します。

食事をすると消化吸収のためにエネルギーが消費されて体温が上がり、運動後は筋肉が熱を産生するため同様に体温が高くなります。

入浴後も全身の血行がよくなることで体温が上昇した状態がしばらく続きます。

そのため、これらの活動の直後に検温すると、平常時より高い数値が出ることがあるのです。

体温の日内変動(サーカディアンリズム)

人間の体温は1日を通して一定ではなく、約24時間の周期で規則的に変動しています。

この周期的な変動は「サーカディアンリズム(概日リズム)」と呼ばれ、体内時計によってコントロールされています。

一般的に、体温は早朝の午前4〜5時ごろにもっとも低くなり、起床後から徐々に上がり始め、午後から夕方にかけてピークを迎え、就寝に向けて再び下降していきます。

この日内変動の幅は健康な人で約1℃程度とされており、たとえば朝は36.2℃でも夕方には37.0℃になるということは十分にあり得ることです。

つまり、朝と夕方で体温が違うのは体温計の問題ではなく、身体の自然なリズムによるものです。

このことを知っておくだけでも、測るたびに数値が異なることへの不安はかなり軽減されるのではないでしょうか。

関連記事:微熱は何度から何度まで?何日も続く場合は要注意?

関連記事:熱が上がったり下がったりする原因や対処法を大人と子供に分けて解説

正しく体温を測るポイントとコツ

体温が測るたびに違って見えるのを最小限に抑えるためには、毎回同じ条件で検温することが大切です。

ここでは、脇の下で体温を測る際に押さえておきたい5つのポイントをご紹介します。

脇の下の汗を拭く

検温の前に、乾いたタオルやティッシュで脇の下の汗をしっかり拭き取りましょう。

汗が残ったまま測定すると気化熱の影響で体温が低く出てしまうことがあります。

また、長時間脇を閉じていた場合や布団のなかにいた場合は、こもった熱の影響で高く出ることもあります。

こうした場合も一度脇を開けて熱を逃がし、乾いたタオルで拭いてから測ると、より正確な数値が得られます。

体温計の先端を脇の中心に当てる

体温計の先端(感温部)は、脇のくぼみの中央部分に正確に当てることが重要です。

脇の中心はもっとも体の深部に近い温度を反映する場所であり、ここに先端がしっかり密着していないと、実際より低い体温が表示される原因になります。

なお、衣類(下着など)の上から体温計を当てたり、先端が下着に触れたりすると、熱の伝導率が異なるため正しく検温できないことがあります。

体温計の先端は必ず素肌に直接当てるようにしましょう。

斜め下から約30度の角度で挟む

体温計は、服の襟元から上向きに差し込むのではなく、衣服の下から斜め上方向に押し上げるようにして脇に挟みましょう。

このとき、体温計が上半身に対して約30〜45度の角度になるようにするのがポイントです。

上から差し込むと先端が脇の中心に当たりにくく、ずれの原因になります。

手のひらを上向きにすると自然に脇が締まりやすくなるため、体温計を挟んだ腕の手のひらを上に向け、反対の手で肘を軽く押さえると安定します。

測定中は安静にする

検温中に腕を動かしたり体温計がずれたりすると、正確な測定ができません。

測定が完了するまで、できるだけ静かにじっとしていましょう。

小さなお子さんの場合、じっとしているのが難しいことも多いですが、保護者が腕をやさしく支えてあげることで安定して検温できます。

また、泣いた直後はお子さんの体温が上がりやすいため、落ち着いてから測るのがおすすめです。

連続で測定しない

短い間隔で繰り返し体温を測ると、体温計本体が温まったり、脇の下の温度環境が変化したりして、正しい値が出にくくなります。

とくに予測式体温計は、連続測定による温度上昇パターンの変化が予測精度に影響しやすい傾向があります。

もう一度測り直したい場合は、一度電源を切り、予測検温であれば1〜2分以上、間隔をあけてから再度測定を開始してください。

体温計メーカーのなかには、測定部の先端を冷ましてから再測定することを推奨しているところもあります。

体温を測るのに適切なタイミング

先述のとおり、体温は1日のなかでサーカディアンリズムに従って変動しています。

早朝はもっとも低く、午後から夕方にかけてもっとも高くなるため、朝と夜で体温が異なるのはごく自然なことです。

では、いつ体温を測るのがもっとも適切なのでしょうか。

結論からいえば、「毎日同じ時間帯に測ること」がもっとも重要です。

同じ時間帯に測定することで、日内変動の影響を排除した状態で体温の変化を比較できるようになります。

自分の平熱をより正確に把握したい場合は、1日のうち以下の4つのタイミングで測定し、それぞれの時間帯の平均的な体温を把握しておくのが理想的です。

  • 起床直後
  • 午前(10〜12時ごろ)
  • 午後(16〜18時ごろ)
  • 就寝前

この方法を数日間続けることで、各時間帯における自分の平熱の範囲がわかるようになります。

なお、正確に日本人の平均体温を調べた研究では、健康時の脇の下の平均体温は36.89(±0.34℃)とされています。

つまり37.0℃であっても平均的な平熱の範囲内であり、必ずしも発熱を意味するわけではありません。

ご自身の平熱を把握することが、発熱の有無を正しく判断する第一歩です。

検温タイミングの注意点

食事、運動、入浴後は体温が上がりやすいため、30分以上あけてから測定しましょう。

また、外からの帰宅直後も外気温の影響を受けている可能性があるため、しばらく安静にしてから計測することで、より安定した数値を得られます。

関連記事:発熱の基準は何度から?外来に行くべき目安やよくある症状を解説

千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックでできること

千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックでは、消化器・呼吸器・循環器・内分泌など幅広い内科診療を行っております。

発熱や体調不良が続く場合には、迅速血液検査の機器を導入しておりますので、約30分程度で血液検査の結果をお伝えすることが可能です。

「体温が高い日が続いているが原因がわからない」「微熱が長引いて心配」といった症状がある方も、お気軽にご相談ください。

内科的な診察や検査を通じて、発熱の原因を探り、適切な治療やアドバイスをいたします。

また、当院では在宅診療も行っており、通院が難しい患者様にもご自宅での診療を提供しております。

24時間365日、地域の皆様に頼られるクリニックを目指しておりますので、体調に関するお悩みがございましたら、いつでもお問い合わせください。

まとめ

体温計で体温を正しく計測するには、正しい使い方だったりタイミングが大切です。

正しい方法・適切なタイミングで測定しているにもかかわらず、明らかに異常な数値が続いたり、毎回大きくばらつく場合には、まれに体温計自体の故障や電池切れが原因となっていることもあります。

長年使用している体温計は、電池の残量やセンサー部分の状態を確認してみるとよいでしょう。

体温は、私たちの健康状態を知るもっとも身近で大切な指標のひとつです。

正しい検温方法を身につけて、日々の健康管理にお役立てください。体温の異常や体調面でのご心配がある場合は、どうぞお気軽に千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックにご相談ください。

参考文献
テルモ体温研究所「測定時間の違いは何?実測式と予測式」
オムロン ヘルスケア「正しい使い方(正しい体温の測り方)」
シチズン・システムズ「正しい体温測定の方法と注意点。平熱を知る重要性とは?」
茨城県メディカルセンター「平熱はどれくらい?体温計での正しい検温のポイント」

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