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甲状腺がんの症状とは?見逃しやすいサインと早期発見のポイント

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首にしこりがあることに気づいても、痛みや強い違和感がなければ、しばらく様子を見てしまう方は少なくありません。

しかし、首のしこりは、甲状腺の病気が関係している可能性があるサインのひとつです。

なかには、見た目や自覚症状だけでは判断が難しいケースもあり、自己判断が不安につながることもあるでしょう。

本記事では、甲状腺がんの種類ごとに現れやすい症状を整理し、どのような変化に注意すべきかを解説します。

甲状腺がんの種類別症状

乳頭がん

ステージ主な症状補足
首のしこり(痛みなし)自覚症状が少なく、健診や偶然で見つかることが多い
しこりが大きくなる痛みは少ないが、触れて気づくことがある
声のかすれ、飲み込みにくさ神経や気管への圧迫による症状
首全体の腫れ、息苦しさリンパ節転移が進行した状態

乳頭がんは、甲状腺がん全体の約80〜90%を占める、最も多いタイプです。

比較的進行がゆるやかで、初期には自覚症状がほとんどみられません。

初期の段階では、首のしこりとして触れることがありますが、痛みや強い違和感を伴わない場合が多いです。

そのため、健診や他の病気の検査をきっかけに、偶然見つかることもあります。

進行すると、しこりの増大に伴って声のかすれや飲み込みにくさが現れることがあります。

これは、声帯神経や気管が圧迫されることによって生じる症状です。

さらに進んだ段階では、首全体の腫れや息苦しさがみられる場合もあります。

リンパ節転移が進行した状態では、症状が日常生活に影響することもあります。

濾胞がん

ステージ主な症状補足
首のしこり(やや硬い)ゆっくり大きくなるが痛みはほとんどない
首の腫れ・違和感圧迫感が出始める
声のかすれ、飲み込みにくさ周囲組織への圧迫
骨の痛み、咳や息切れ肺・骨転移による症状

濾胞がんは、血行性に肺や骨へ転移しやすい特徴があります。

初期の段階では、痛みを伴わない首のしこりとして現れることが多く、自覚症状がほとんどみられません。

進行に伴い、腫瘍の増大によって首の圧迫感や声のかすれが出現する場合があります。

これらは、周囲の組織が影響を受けることで生じる症状です。

さらに進んだ段階では、原因がはっきりしない骨の痛みや、咳、息切れといった症状が現れることがあります。

髄様がん

ステージ主な症状補足
首のしこり痛みが少なく、偶然見つかることもある
声のかすれ圧迫による神経症状
飲み込みにくさ、首の違和感周囲組織への浸潤
下痢、顔のほてりホルモン過剰分泌による全身症状

髄様がんは、ホルモンの一種であるカルシトニンを分泌する性質をもつ甲状腺がんです。

そのため、首のしこりや声のかすれといった局所症状に加えて、全身に影響する症状が現れることがあります。

慢性的な下痢や顔のほてり、発汗などがみられる場合もあり、一見すると甲状腺の病気とは結びつきにくい症状が組み合わさる点が特徴です。

未分化がん

区分主な症状補足
発症時首の急な腫れ、痛み数週間で急速に増大する
進行期声のかすれ、息苦しさ気管圧迫による呼吸障害
末期強い痛み、飲み込み困難、全身衰弱他臓器への浸潤による重い症状

未分化がんは、他の甲状腺がんと比べて進行が非常に速いタイプです。

数週間で首が急に腫れる、強い痛みが出るなど、短期間で症状が大きく変化することがあります。

進行に伴い、息苦しさや声のかすれ、飲み込みにくさがみられる場合もあるでしょう。

末期には全身衰弱などの重い症状が現れることもあります。

甲状腺がんが症状に出にくい理由

痛みが出にくい

甲状腺は、痛みを感じる神経が比較的少ない臓器です。

そのため、がんがあっても痛みとして自覚されにくく、首にしこりがあっても異常と感じない場合があります。

進行がゆるやか

甲状腺がんの中でも、特に乳頭がんは進行がゆるやかなことが多いです。

数年から10年以上かけて少しずつ大きくなることもあり、症状の変化に気づきにくい場合があります。

機能異常が少ない

甲状腺がんでは、甲状腺ホルモンの分泌に大きな異常が出ないことも少なくありません。

そのため、TSH(甲状腺の働きを調整するホルモン)やFT3・FT4(甲状腺から分泌されるホルモン)の血液検査が正常範囲であっても、がんを完全に否定できない場合があります。

甲状腺がんと症状が似ている病気

甲状腺腫

甲状腺腫は、甲状腺にしこりや腫れが生じる状態を指します。

多くの場合は痛みを伴わず、時間をかけてゆっくりと大きくなることが特徴です。

見た目や触った感触だけでは、甲状腺がんとの区別が難しいケースもあります。

そのため、首のしこりがある場合には、経過や大きさの変化を含めて慎重に評価する必要があります。

バセドウ病

バセドウ病は、甲状腺ホルモンが過剰に分泌されることで起こる病気です。

首の腫れに加えて、動悸や手の震え、体重減少といった症状が現れることがあります。

甲状腺がんとは異なり、しこりそのものよりも全身症状が目立つ点が特徴です。

ただし、首の腫れを自覚する点では共通しており、症状だけで判断することは容易ではありません。

甲状腺がんとこれらの病気は、見た目や自覚症状が似ている場合があります。

そのため、超音波検査などを用いた評価が重要になります。

甲状腺がんの症状を見逃さないために

甲状腺がんは、自覚症状が乏しいまま経過することが多く、症状だけを手がかりに早期に気づくことは簡単ではありません。

そのため、発見のきっかけとして、健康診断や検診が果たす役割は重要です。

近年、健康診断や検診での超音波検査により、甲状腺の異常が発見されることが増えています。

自覚症状がない状態でも、検査をきっかけに甲状腺のしこりや腫れが指摘される場合があります。

検診を受けているかどうかにかかわらず、首の状態や体調に変化がないかを把握しておくことも大切です。

次のような変化が続いていないかを確認してみてください。

  • 首のしこりが2週間以上続いている
  • しこりが徐々に大きくなっている
  • 声のかすれが長く続いている
  • 飲み込みにくさや息苦しさを感じる
  • 首の症状に加えて、下痢や骨の痛みがある
  • 急激な首の腫れや痛みが出現した

検診による確認と、こうした症状の変化の把握をあわせて行うことで、甲状腺がんの見逃しを防ぐことにつながります。

症状が軽く、判断に迷う段階であっても、状況を整理しておくことが重要でしょう。

千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックでできること

千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックでは、首のしこりや違和感があり、どこに相談すべきか判断に迷っている方の診察を行っています。

症状や経過を丁寧に伺い、現在の状態を整理したうえで、今後必要となる対応を検討します。

診察では、首の状態を中心に視診や触診を行い、症状の出方や変化について確認します。

必要に応じて血液検査を行い、甲状腺の状態を評価することもあります。

診察や検査の結果、より専門的な検査や治療が必要と判断した場合には、内分泌内科や外科などの専門医療機関へ紹介します。

まとめ

甲状腺がんは、痛みや強い自覚症状が出にくく、気づかないまま経過することがあります。

首のしこりや違和感について判断に迷う場面も、決して少なくありません。

甲状腺がんを早期に発見するためには、定期的な検診を受けることが大切です。

また、検診の有無にかかわらず、首にしこりや腫れなどの変化がないかを意識しておくことも重要になります。

この記事の監修医師


千葉内科在宅・美容皮膚科クリニック 院長 辺土名 盛之(へんとな もりゆき)

経歴

  • 三重大学医学部医学科 卒業
  • 四日市羽津医療センター
  • 西春内科・在宅クリニック
  • 千葉内科在宅・美容皮膚科クリニック院長

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