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ニキビは保険適用で治療できる?治療内容と自由診療の違いを解説

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ニキビは医学的には「尋常性ざ瘡(じんじょうせいざそう)」と呼ばれる皮膚疾患であり、皮膚科で保険診療による治療を受けることができます。

しかし、「保険でどこまで治療できるのか」「自由診療との違いは何か」がわからず、受診をためらっている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、ニキビの保険診療で受けられる治療内容、自由診療との違い、治療法の選び方までわかりやすく解説します。

費用を抑えてニキビを治したい方は、ぜひ参考にしてください。

ニキビは保険適用で治療が受けられる?

ニキビ(尋常性ざ瘡)は、保険適用で治療を受けることが可能です。

ニキビは「尋常性ざ瘡」という皮膚疾患であり、保険診療の対象として認められています。

初期の白ニキビ・黒ニキビから、炎症を伴う赤ニキビ・膿ニキビまで、幅広い症状が保険診療の対象です。

保険診療では、3割負担(70歳未満の場合)で治療を受けることができ、初診料・薬代を含めても1回あたり数千円程度で済むケースがほとんどです。

ただし、ニキビ跡(クレーター・色素沈着など)の治療は見た目の改善を目的とするため、原則として保険適用外となります。

【保険適用になるケース】

  • 現在進行中のニキビ(白ニキビ・黒ニキビ・赤ニキビ・膿ニキビ)
  • ケロイド状に盛り上がったニキビ跡(ケロイド体質と診断された場合)

【保険適用外になるケース】

  • ニキビ跡の赤み・色素沈着・クレーターに対する治療
  • ケミカルピーリング、レーザー治療、イオン導入などの美容的施術
  • 美容目的の内服薬(イソトレチノイン、スピロノラクトンなど)

ニキビの保険診療による治療

保険診療で受けられるニキビ治療は、大きく「外用薬」「内服薬」「面皰圧出」の3つに分類されます。

日本皮膚科学会の「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」に基づく標準治療をご紹介します。

外用薬(塗り薬)

外用薬は保険診療におけるニキビ治療の基本です。

ガイドラインで推奨度の高い薬剤を中心に処方されます。

ニキビ治療の中心となる外用薬

薬剤名(商品名)特徴・作用
アダパレン(ディフェリン®ゲル)ビタミンA誘導体。毛穴の詰まり(面皰)を改善し、白ニキビ・黒ニキビに有効。ガイドラインで強く推奨
過酸化ベンゾイル(ベピオ®ゲル/ローション)抗菌作用+角質剥離作用。耐性菌を生じにくい。ガイドラインで強く推奨
アダパレン/過酸化ベンゾイル配合(エピデュオ®ゲル)上記2成分の配合剤。炎症性ニキビに対して高い効果が期待できる。外用薬の中で最も強力
クリンダマイシン/過酸化ベンゾイル配合(デュアック®配合ゲル)抗菌薬+過酸化ベンゾイルの配合剤。赤ニキビ・膿ニキビに効果的

抗菌外用薬(炎症性ニキビの補助治療)

  • クリンダマイシン(ダラシン®Tゲル/ローション)
  • ナジフロキサシン(アクアチム®クリーム/ローション)
  • オゼノキサシン(ゼビアックス®ローション)

※注意:抗菌外用薬の単独使用はガイドラインで推奨されていません。アダパレンや過酸化ベンゾイルとの併用が基本です。また、長期使用は耐性菌のリスクがあるため注意が必要です。

内服薬(飲み薬)

中等度以上の炎症性ニキビには、外用薬と内服薬の併用が行われます。

抗菌薬(抗生物質)

  • ミノサイクリン(ミノマイシン®):テトラサイクリン系。中等度〜重度の炎症性ニキビに使用
  • ドキシサイクリン(ビブラマイシン®):テトラサイクリン系。ミノサイクリンと並んで第一選択
  • ロキシスロマイシン(ルリッド®):マクロライド系。テトラサイクリン系が使用できない場合の代替

※抗菌薬の内服は通常6〜8週間を目安とし、漫然と長期間使用しないことが推奨されています。

ビタミン剤(補助療法)

  • ビタミンB2(ハイボン®)・ビタミンB6(ピドキサール®):皮脂の分泌調整やターンオーバーを促進
  • ビタミンC(シナール®):抗酸化作用、色素沈着の予防
  • ロキシスロマイシン(ルリッド®):マクロライド系。テトラサイクリン系が使用できない場合の代替

漢方薬

  • 十味敗毒湯(じゅうみはいどくとう):化膿しやすいニキビに
  • 荊芥連翹湯(けいがいれんぎょうとう):慢性的なニキビ体質の改善に
  • 清上防風湯(せいじょうぼうふうとう):顔面の赤い炎症性ニキビに
  • 加味逍遙散(かみしょうようさん):ストレスや月経に関連するニキビに

面皰圧出(めんぽうあっしゅつ)

専用の器具(コメドプレッシャー)を使い、毛穴に詰まった皮脂や古い角質を物理的に取り除く処置です。

白ニキビ・黒ニキビ(面皰)に対して保険適用で行うことができます。

自分でニキビを潰すと細菌感染やニキビ跡のリスクがあるため、必ず医療機関で行いましょう。

ガイドラインでも選択肢の一つとして記載されている処置です。

関連記事:ニキビが出来やすい理由をタイプ別に解説|原因に合わせたケアでしっかり改善・予防

ニキビの保険診療と自由診療の違い

保険診療と自由診療には、費用・治療範囲・治療の目的において大きな違いがあります。

 保険診療自由診療(自費診療)
費用負担3割負担(1回あたり数百円〜数千円程度)全額自己負担(数千円〜数万円/回)
治療の目的ニキビの炎症を抑え、新しいニキビの発生を予防するニキビの根本的改善、ニキビ跡の修復、美肌を目指す
主な治療内容外用薬(アダパレン、過酸化ベンゾイル等) 内服薬(抗菌薬、ビタミン剤、漢方) 面皰圧出ケミカルピーリング レーザー治療・光治療 ダーマペン イオン導入 イソトレチノイン内服 ホルモン療法(ピル、スピロノラクトン)
対象現在進行中のニキビ(初期〜重度)保険治療で改善しないニキビ、ニキビ跡、美肌目的
メリット費用が安い、ガイドラインに基づく標準治療が受けられる治療の選択肢が多い、ニキビ跡にも対応可能、より積極的なアプローチ
デメリット治療の選択肢が限定的、ニキビ跡には対応できない場合が多い費用が高い、施術によってはダウンタイムがある

関連記事:ニキビ治療薬を比較|ゼビアックスローション・ディフェリンゲル・ベピオゲルの特徴とは?

関連記事:イソトレチノインの代表的な副作用|好転反応との見分け方・注意点とは?

ニキビの治療法の選び方

ニキビの状態や目的に応じて、適切な治療法を選ぶことが大切です。

まずは保険診療から始めるのがおすすめ

初めてニキビで受診する方は、まず皮膚科で保険診療を受けましょう。

アダパレンや過酸化ベンゾイルなどのガイドラインで推奨度の高い外用薬が処方されます。

外用薬の効果が現れるまでには通常2〜3か月の継続が必要です。途中で治療をやめずに根気よく続けることが大切です。

自由診療を検討するタイミング

  • 保険診療の治療を3か月以上続けても改善が乏しい場合
  • ニキビ跡(赤み・色素沈着・クレーター)を改善したい場合
  • 繰り返すニキビに対してより積極的な治療を希望する場合
  • 月経前に悪化する大人ニキビでホルモン療法を検討したい場合

日常生活でのセルフケアも重要

治療と並行して、以下のセルフケアを心がけましょう。

  • ニキビを触ったり潰したりしない
  • バランスの良い食事・十分な睡眠を心がける
  • 適切な洗顔とスキンケアで肌を清潔に保つ
  • 紫外線対策を行う

関連記事:口唇ヘルペスの治療法を医師が解説|放置のリスクと回復を早めるポイント

千葉内科・在宅クリニックでできること

千葉内科・在宅クリニックでは、ニキビに関する以下の対応が可能です。

保険診療によるニキビ治療

ガイドラインに基づいた外用薬・内服薬の処方、症状に応じた漢方薬やビタミン剤の処方が可能です。

患者様の肌質や生活習慣に合わせた治療プランのご提案しています。

丁寧なカウンセリング

ニキビの原因や生活習慣の見直しについてアドバイスを行っています。

自由診療が必要と判断される場合の専門医療機関のご紹介も可能です。

ニキビでお悩みの方は、まずはお気軽にご相談ください。保険診療の範囲内で、できるだけ費用を抑えながら適切な治療を受けていただけます。

まとめ

本記事のポイントは、以下の通りです。

  • ニキビ(尋常性ざ瘡)は保険適用で治療が可能
  • 保険診療では外用薬・内服薬・面皰圧出が主な治療法
  • アダパレンや過酸化ベンゾイルがガイドラインで強く推奨されている
  • ニキビ跡の治療やピーリング・レーザーなどは自由診療
  • まずは保険診療で治療を開始し、必要に応じて自由診療を検討
  • 外用薬の効果には2〜3か月かかるため、継続治療が重要

ニキビは適切な治療を早期に行うことで、ニキビ跡を防ぎながら改善することができます。

費用面が気になる方も、まずは保険診療での治療をご検討ください。

参考文献・エビデンス

1. 日本皮膚科学会「尋常性痤瘡・酒皶治療ガイドライン2023」日皮会誌 2023; 133: 407-450.

2. Zaenglein AL, et al. Guidelines of care for the management of acne vulgaris. J Am Acad Dermatol. 2024; 90(5): e111-e142.

3. Nast A, et al. European evidence-based (S3) guideline for the treatment of acne – update 2016. J Eur Acad Dermatol Venereol. 2016; 30(8): 1261-1268.

4. Thiboutot DM, et al. Practical management of acne for clinicians: An international consensus from the Global Alliance to Improve Outcomes in Acne. J Am Acad Dermatol. 2018; 78(2 Suppl 1): S1-S23.

5. Leyden JJ, et al. Why topical retinoids are mainstay of therapy for acne. Dermatol Ther. 2017; 30(1): e12427.

6. 千里中央花ふさ皮ふ科「皮膚科で保険適用となるニキビ跡の治療について解説」

7. 大西皮フ科形成外科医院「保険と自費別のニキビ治療法の一覧表」

8. 美容皮膚科タカミクリニック「ニキビの悩みでオンライン診療を受けるなら保険診療と自由診療どちらがおすすめ?」

9. 美容皮膚科フェミークリニック「ニキビ治療に保険は適用される?一般皮膚科と美容皮膚科の違い」

この記事の監修医師


千葉内科在宅・美容皮膚科クリニック 院長 辺土名 盛之(へんとな もりゆき)

経歴

  • 三重大学医学部医学科 卒業
  • 四日市羽津医療センター
  • 西春内科・在宅クリニック
  • 千葉内科在宅・美容皮膚科クリニック院長

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