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インフルエンザ後に体力が低下する人・しない人の違いは?悪化させるNG行動と回復のポイント

インフルエンザは「高熱が下がれば終わり」と思われがちですが、実際の診療現場では回復期の不調を訴える方が非常に多いのが現状です。

これは珍しいことではなく、インフルエンザ後の生理的な回復過程といえます。

本記事では医師の視点から、インフルエンザ後になぜ体力が落ちるのか、悪化させる行為、回復させる対処法などを詳しく解説します。

インフルエンザ後に体力が低下したと感じる原因

① 免疫反応の「後片付け」にエネルギーが使われる

インフルエンザウイルスが体内から排除された後も、以下といった作業が体内で続いています。

  • 炎症反応の収束
  • 免疫細胞の再構築
  • 傷んだ組織の修復

これには多くのエネルギーが必要で、解熱後もしばらくは「省エネモード」になりやすく、疲れやすさとして自覚されます。

② 数日〜1週間の安静でも起こる筋力低下(廃用)

医学的に重要なのが廃用性筋萎縮です。

ベッドで過ごす期間が数日でも、特に下肢筋(太もも)や体幹筋は確実に低下します。

その結果、「体力が落ちた感覚」が出現します。

これは病気が治っていないのではなく、筋肉が落ちた結果であることが多いのです。

③ 食事量低下による回復材料不足

発症中は食欲不振が続きやすく、たんぱく質やカロリー、ビタミン・ミネラルが不足しがちです。

体は「材料が足りない状態」では回復できず、体力低下が長引きます。

関連記事:インフルエンザの後遺症はある?症状が続く理由と受診の目安を解説

インフルエンザ後に体力回復が早い人・遅い人の違い(医師の臨床視点)

診療を通して感じる、回復スピードの違いを整理すると以下の通りです。

項目回復が早い人回復が遅い人
発症前の状態運動習慣があり筋肉量があるもともと運動習慣がなく筋肉量が少ない
回復期の食事(罹患後)早期に通常食へ戻す食事量が戻らない
睡眠規則正しい睡眠がとれている夜更かし・昼夜逆転といった不規則な生活
活動量少しずつ段階的に活動量を増やす急に動く/動かない(安静にしすぎ)
行動の傾向「無理しない」を継続極端になりやすい

発症前の体力+回復期の過ごし方が、体力低下の長さを大きく左右します。

インフルエンザ後の体力低下を悪化させる行動

いきなり普段通りの活動に戻す

解熱はスタート地点であり、体内ではまだ回復が続いています。

無理をすると、倦怠感が数週間続く原因になります。

安静にしすぎる

「また悪化したら怖い」と動かない状態が続くと、筋力低下が進行し、かえって回復が遅れます。

栄養ドリンク・サプリのみで済ませる

一時的な覚醒感はあっても、筋肉・免疫の回復には不十分です。

関連記事:免疫力を高める方法や食べ物について|低下してしまう原因も解説

インフルエンザ後の体力を回復させるための対処

活動量は段階的に

  1. 室内歩行
  2. 近所の散歩
  3. 通常の家事・仕事

と数日〜1週間単位で徐々に増やすのが理想です。

たんぱく質を意識した食事

目安として毎食手のひら1枚分のたんぱく質(卵・魚・肉・豆腐など)を摂るようにしましょう。

睡眠を最優先に

回復期は「早く寝る」が最大の治療です。

規則正しい睡眠を心がけ、しっかりと体を休めましょう。

軽い運動で回復を早める

ストレッチや体操など、息が上がらない運動は回復を促します。

ご自身の無理のない範囲での運動を少しづつ取り入れるようにしてください。

インフルエンザ後の疲れやすさが長引くときの受診目安

次の場合は内科受診をおすすめします。

  • 倦怠感が2〜3週間以上続く
  • 動悸・息切れ・胸苦しさを伴う
  • 発熱が再燃する
  • 日常生活に明らかな支障がある

他疾患(貧血、心疾患、二次感染など)の除外が必要です。

関連記事:インフルエンザ予防接種の副作用が出やすい人の特徴とは|大人は腫れがひどい?

千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックでの診療について

千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックでは、千葉市を中心に、インフルエンザ後の体調不良に対して診療を行っています。

症状に応じて血液検査を行い栄養状態や炎症反応などを評価、適切な薬の処方を行っています。

高度な治療が必要な場合は専門の医療機関に紹介も可能です。

また、通院が難しい方は在宅診療を行っています。

「もう少し様子を見るべきか」「受診した方がよいのか迷う」

その段階でのご相談も問題ありません。お気軽にお問い合わせください。

まとめ

インフルエンザ後の体力の低下は珍しいものではありません。

普段から規則正しい生活や適度な運動を行っておくことでインフルエンザの体力低下を予防することができます。

インフルエンザ罹患後、体力の低下を感じた場合、無理せず少しずつ体を動かしながら日常生活を取り戻していきましょう。

不安な症状があれば医療機関で相談してください。

参考文献(医学論文)

  1. Taubenberger JK, Morens DM. The pathology of influenza virus infections. Annu Rev Pathol. 2008.
  2. Iwasaki A, Pillai PS. Innate immunity to influenza virus infection. Nat Rev Immunol. 2014.
  3. Kortebein P, et al. Effect of 10 days of bed rest on skeletal muscle. JAMA. 2007.
  4. Dirks ML, et al. Skeletal muscle disuse atrophy. J Nutr. 2014.
  5. Walsh NP, et al. Immune function and exercise. Exerc Immunol Rev. 2011.

この記事の監修医師


千葉内科在宅・美容皮膚科クリニック 院長 辺土名 盛之(へんとな もりゆき)

経歴

  • 三重大学医学部医学科 卒業
  • 四日市羽津医療センター
  • 西春内科・在宅クリニック
  • 千葉内科在宅・美容皮膚科クリニック院長

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