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虫刺されの腫れがひどい・大きいときの対処法|どんな虫に注意すべき?

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虫刺されの腫れがひどい・大きいときの対処法|どんな虫に注意すべき?

夏の季節になるとアウトドア活動や自然の中で過ごす機会が増えてきますね。

しかし楽しいアウトドアでは虫刺されを受けることも多く、その結果、腫れやかゆみに悩まされることがありますよね。

虫刺されの腫れは小さな症状に思えるかもしれませんが、中には病院にかからなくてはならない腫れもあります。

今回は、意外と知らない虫刺されの腫れについてのメカニズムや、注意すべき虫の種類、その治療法に関して解説していきます。

虫刺されで腫れてしまうメカニズム

虫刺されで起こる腫れのメカニズムとして以下の2つがあります。

  • 噛まれたことによる物理的な刺激
  • 虫の唾液や毒に対するアレルギー反応

噛まれた虫によって物理的な刺激による腫れとアレルギー反応による腫れがそれぞれ、またはどちらも出現します。

関連記事:ダニ刺され・刺された跡で悩んでいる人必見!あせもとの違いは?|症状や治療を解説

虫刺されの腫れで注意すべき虫の種類

虫刺されの原因となる虫で代表的なものをいくつか説明します。

一番刺される頻度が高く、強い痒みが特徴の腫れを起こすのが蚊になります。

腫れの症状は遅延型反応が主な原因で、子供の場合は外で遊んだ数日後に症状が出ることもあります。

基本的に痒みのみが症状になりますが、人によっては過敏に反応し強い腫れや発熱を起こすこともあります。

発生時期:春~秋(15℃~30℃の気温条件)

ブヨ

ブヨは小さなハエのような虫で水場の近くに多く生息します。

露出した肌を刺してくることが多く、刺された翌日以降に腫れてくることが多いです。

発生時期:3月~10月

ハチ(アシナガバチ、スズメバチ)

刺された場合強い痛みを即座に起こし、またその毒液によるアナフィラキシーショックを起こすことがある危険な虫です。

森や山に多く生息しますが、街中にも生息していることがあり注意が必要です。

発生時期:4月~11月

毛虫

公園や庭の木に生息していることが多く、刺された場合は即座に強い痛みをきたします。

毒を有していることが多いため、翌日以降も腫れが持続します。

発生時期:6月~9月

ムカデ

落ち葉の下などに多く存在し、夜間に人家に侵入することもある虫です。

毒を有した牙で噛まれると激痛を生じます。

発生時期3月~12月(特に6月~8月に被害が多い)

マダニ

山中や森に生息しアウトドアの際に噛まれることが多い虫です。

皮膚に噛みつき続けることが特徴で、腫れのある部分にマダニの体がくっついていることが多いです。

発生時期:春~秋

虫刺されの腫れはいつから起こる?

虫刺されで起こる腫れのメカニズムとして先述したとおり、物理的刺激(即時型反応)とアレルギー反応(遅延型反応)の二つがあります。

物理的刺激(即時型反応)
虫に噛まれる・刺されることで起こる反応
噛まれた直後から数時間以内に腫れが出現
腫れてから数時間以内に治癒することが多い
症状が軽い物がほとんど
アレルギー反応(遅延型反応)
虫に注入された唾液・毒に対して起こるアレルギー反応
刺されて数時間後から数日以内に腫れが出現
物理的刺激よりも症状が強いことが多い
赤く熱感を伴う腫れと、強いかゆみを引き起こすことが多い

一般的に虫刺されの腫れは蚊などによるアレルギー反応のことをが多いです。

またアレルギー反応であることから刺された人の免疫応答によって症状が大きく異なってきます。

関連記事:アレルギー性蕁麻疹の症状が出た時の適切な対応方法とは?

虫刺されの腫れがひどい・大きい・痛いときの対処法

虫刺されの腫れの症状は軽いものであれば基本的に何もしなくても治っていきます。

ただし痒みが強い場合は保冷剤や冷水で冷やすことで痒みを抑えることができます。

痒みが酷い場合、小さなお子様などは掻きむしってしまうことがあるため、出来るだけ冷やして痒みを抑えることをお勧めします。

掻きむしってしまうことで、腫れ周囲に爪傷と感染を起こすこともあります。

また症状が痒みだけであれば薬局で売っている塗り薬の痒み止めを使用しても良いでしょう。

腫れが大きいまたは痛い場合は強いアレルギー反応を起こしている可能性が高いため、炎症を抑えるためにステロイドの塗り薬を使うことをお勧めいたします。

薬局に売っているもので十分なことが多いですが、心配であれば皮膚科へ受診して相談しましょう。

またマダニや蜂に刺された場合、マダニの体や蜂の毒針が体内に残っている可能性があります。

その場合はご自身で取り除くことはせずに皮膚科へ受診するようにしましょう。

虫刺されの腫れを治す治療について

虫刺されの腫れが酷く、病院を受診した場合はどのような治療を行うのでしょうか?

基本的には皮膚に塗るステロイドの塗り薬を使用することが多いです。

ステロイドと聞くと副作用などが強い印象があるかもしれませんが、基本的に1週間程度の使用であり副作用が出ることはほとんどありません。

成人であればアレルギーを抑える内服薬を一時的に使用することもあります。

関連記事:手足口病の症状や潜伏期間、子供だけでなく大人の初期症状やうつる確率について解説

虫刺されの予防対策

虫刺されの予防として物理的に刺されないようにブロックする方法と、虫除けを使うことの二つがあります。

物理的に刺されないためには長袖などを着用し肌の露出を抑えることが対策として挙げられます。

自宅などで蚊帳を用いることも有効です。

注意点としては野外で長袖を着用する場合は熱中症などに注意して、こまめに水分補給を行うようにしてください。

虫除けとしてはディート製剤とイカリジンといったものが有名です。

ディート製剤は広範囲の虫に対して有効ですが、乳児には使用を控える推奨がされています。

どちらも薬局で購入することが可能なので、心配なようであれば薬局で相談することをお勧めいたします。

また蚊取り線香なども有効ですが喘息を悪化させる可能性があること、ペットに影響が出ることがあることから使用の際には注意が必要です。

千葉内科在宅・美容皮膚科クリニック

当クリニックではステロイド外用薬と併用して抗ヒスタミン薬の処方など、内服治療も併せて行うことが可能です。

化膿していた場合は必要に応じて医師の判断で、抗生剤の内服治療・外用薬処方等も行います。

まとめ

虫刺されの腫れに関して説明させていただきました。

これからの季節は虫刺されで悩むことがあるかもしれません。

少しでも気になることがありましたら、無理をせず医療機関を受診してください。

参考文献

1)坂本昌彦: 虫刺症(虫刺され)〜蚊を中心に.チャイルドヘルス 25: 25-8. 2022 
2)清水宏:新しい皮膚科学 : 498-506. 2005

この記事の監修医師


西春内科・在宅クリニック 院長 福井 康大

経歴

  • 三重大学医学部医学科 卒業
  • 三重県立総合医療センター
  • N 2クリニック名古屋
  • 西春内科・在宅クリニック 院長(https://nishiharu-clinic.com/doctor/

 


千葉内科在宅・美容皮膚科クリニック 院長 辺土名 盛之(へんとな もりゆき)

経歴

  • 三重大学医学部医学科 卒業
  • 四日市羽津医療センター
  • 西春内科・在宅クリニック
  • 千葉内科在宅・美容皮膚科クリニック院長

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