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手足口病とは?症状や大人にうつる確率を徹底解説

手足口病

手足口病は、5歳以下の子供を中心に夏季に流行するウイルス感染症です。

今年の夏はこの手足口病が大変流行しており、様々な地域で警報や感染予防を呼びかける声が聞かれます。

千葉県が6月26日に発表した資料では、「定点当たり患者報告数が、6.87となり、国の定める警報基準値5を上回りました」とあります。

「定点当たりの患者報告数」とは1医療機関当たりの平均報告数です。

手足口病

こちらの表を見ると例年に比べて流行が1.2カ月ほど早く、基準値を超えるのは2022年以来です。

子供は重症化することが少ないですが、大人が感染すると重症化することもあります。

今回はそんな手足口病を症状や注意点についてお話していきます!

手足口病とは

手足口病

手足口病とは、コクサッキーウイルスA群(6型,10型,16型)やエンテロウイルス71型などのウイルスによって引き起こされる感染症です。

原因となるウイルスが複数いるので、何回もかかってしまうことがあります。

インフルエンザでもA型とB型にかかってしまうようなものです。

主に5歳以下の子どもに多く見られますが、稀に大人も感染します。

関連記事:手足口病は子どもの間で流行している?|初期症状やうつる確率などについて解説

手足口病の症状

手足口病

発疹

手足口病の代表的な症状の一つは発疹です。

手のひら、足の裏、口の中に小さな水疱(すいほう)や赤い斑点が現れます。

これらの発疹はかゆみを伴うこともあります。

発熱

手足口病の初期症状として発熱があります。

約30%のほどの患者様で発熱症状が出ることがわかっています。

37.5℃〜39℃程度で数日間続くことが多いです。

口内の症状

口内には痛みを伴う水疱や潰瘍(かいよう)ができることがあります。

潰瘍とは粘膜や皮膚の表面が炎症を起こしてくずれ、できた傷が深くえぐれたようになった状態です。

口内炎をイメージして頂くとわかりやすいかと思います。

これにより食事や飲み物を取るのが難しくなることがあります。

全身症状

手足口病は、一般的に全身の倦怠感や食欲不振、喉の痛みを伴うことがあります。

手のひらや足底・足背、口の中の粘膜に2〜3mmの水疱が出現します。

時に肘や膝、おしりなどにも出現することがあります。

手足口病の経過や初期症状は?

手足口病

手足口病の初期症状は、発熱や倦怠感です。

その後、1~2日以内に手のひらや足の裏、口内に発疹や水疱が現れます。

発疹はかゆみや痛みを伴うことがあり、特に口内の潰瘍により飲食が難しい時があります。

その時は刺激が強いものは避け、水やお茶などをとり、脱水症状にならないよう気をつけましょう!

通常、1週間から10日程度で症状は改善します。

基本的には重症化することなく、症状が軽快していくことがほとんどです。

関連記事:ヘルパンギーナとは?症状や感染経路について徹底解説

手足口病の潜伏期間

手足口病

潜伏期間とは、ウイルスに感染してから症状が現れるまでの期間のことを言います。

手足口病の場合は通常3日~6日間です。

この期間中もウイルスの伝染力があるため、注意が必要です。

しかし、感染力が一番高まるのは発熱などの症状が出てからになるので潜伏期間を強く警戒しなくても大丈夫です。

手足口病が大人にうつる確率は?

手足口病

大人が感染する確率はそれほど高くはありません。

というのも子供よりも密集して生活することが少なく、感染予防への意識が高い為です。

しかし、手足口病のお子様を看病している親御様は感染する確率が高いです。

症状がなくなっても2~4週間後までは便中からウイルスが排出されています。

そのためおむつを替えている時に便を介して感染する、というケースが多いです。

お子様のいない大人の方も、公共交通機関での子供との接触や大人同士で感染することもあります。

大人が感染した場合、子どもよりも重症化することがあるため注意が必要です。

関連記事:手足口病の症状は?潜伏期間やうつる確率についても解説

手足口病で会社や保育園は出席停止になる?

手足口病

出席停止期間などは特に定められてはいません。

学校保健法での記載を簡単にまとめると「解熱していて、本人が元気であればよい」というものです。

保育園や学校、会社も同様です。

とは言われても発疹が残ったまま登園するのはためらってしまいますよね。

判断に迷われた時は当クリニックか保育園に相談しましょう。

園によっては感染拡大を防ぐために出席停止の措置を取っているところもあります。

目安として、症状が消えてから少なくとも1〜2日は自宅で安静にすることが推奨されています。

千葉内科・在宅クリニックでできる対応

手足口病の治療は、抗ウイルス薬が無い為、症状に合わせた薬を使って症状を抑えていく対症療法を行います。

千葉内科・在宅クリニックでも、対症療法を行い治療していきます。

とびひや水疱瘡、水痘、麻疹などの鑑別も行うことが出来ますのでご不安な方はご受診ください。

子どもの場合は重症化することは少ないですが、稀に心筋炎や急性脳炎、無菌性髄膜炎という重大な合併症が起こることがあります。

  • 頭痛がかなりひどい
  • 高熱が5日以上続いている
  • 胸のあたりがしんどい
  • 呼吸するのが苦しい
  • 他にもいつもと様子が違う

こういった症状が見られるようであればすぐにお近くの医療機関に相談しましょう。

まとめ

大人が感染する確率は子供よりも低いものの0ではありません。

むしろ感染した場合は子供よりも重症化することがあります。

免疫が発達しており過剰に反応するためです。

そのため大人も子供も感染予防を行うことが大切です。

特に基本的な手洗いやうがい、マスク着用が有効です。

大人の方は看病しているときに感染することが多いので、看病をする際はマスクを着用することを徹底しましょう!

参考文献

【症例画像・写真あり】手足口病の症状・感染・潜伏期間・検査・診断方法

手足口病|にじいろ子どもクリニック|小児科

手足口病について | メディカルノート

千葉県感染症情報センター/千葉県

この記事の監修医師


千葉内科・在宅クリニック 院長 辺土名 盛之(へんとな もりゆき)

経歴

  • 三重大学医学部医学科 卒業
  • 四日市羽津医療センター
  • 西春内科・在宅クリニック
  • 千葉内科・在宅クリニック院長

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