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抗がん剤治療の副作用や費用について解説
こんにちは!皆様、いかがお過ごしでしょうか?
千葉内科・在宅クリニック院長の辺土名です!
今回は、誰しも一度は耳にしたことがある「がん」についてのお話になります!
何と、一生涯のうちに何らかのがんになる割合は、男性で49%、女性で37%と言われています。
つまり、男性だと2人に1人はがんになる可能性があります。
恐ろしいですね…
がん治療にはさまざまな方法がありますが、その中でも抗がん剤治療は多くの患者さんにとって重要な選択肢の一つです。
しかし、抗がん剤治療には副作用や費用といった多くの懸念があります。
この記事では、抗がん剤の概要から治療の流れ、副作用、費用について詳しく解説し、千葉内科・在宅クリニックでの対応についてもご紹介します。
Contents
抗がん剤とは
抗がん剤とは、がん細胞の増殖を抑制し、縮小させるためのお薬です。
抗がん剤はこの特性を利用してがん細胞に働きかけます。
ただし、普通の細胞にも影響を与えることがあり、髪の毛が抜けたり、気持ちが悪くなったりすることがあります。
抗がん剤自体は、飲んだり、注射で使ったりして、がんを治すために使われます。
抗がん剤の種類
抗がん剤にはさまざまな種類があり、治療効果の違いや適応するがんの種類が異なります。
主な抗がん剤には以下のようなものがあります。
いくつか見てみましょう!
- アルキル化剤…がん細胞のDNAに直接結びついて、分裂を妨げます。
- 抗代謝剤…がん細胞が必要とする物質を作るのを邪魔して、成長を止めます。
- 抗腫瘍抗生物質…細菌が作り出す物質を使って、がん細胞のDNAを壊します。
- 微小管阻害剤…がん細胞が分裂するために必要な構造(微小管)を壊します。
- トポイソメラーゼ阻害剤…がん細胞のDNAがうまく分裂できないようにします。
それぞれのお薬は異なる方法でがん細胞を攻撃するので、がんの種類や患者様の状態によって使い分けられます。
担当医と相談して、ご自身に合った薬を使用するようにしましょう。
抗がん剤治療の流れとは
抗がん剤治療は、がんの診断後に治療計画が立てられ、その後、定期的に薬剤の投与が行われます。
ここでは、治療の一般的な流れをご紹介しますね。
1.診断
医師ががんの種類や進行具合を調べます。
血液検査や画像検査を行います。
2.治療計画の作成
診断結果に基づいて、医師が最適な抗がん剤と治療スケジュールを決めます。
3.抗がん剤の投与
決められた方法(飲み薬、注射、点滴)で抗がん剤を投与します。
治療は外来で行うこともあれば、入院が必要な場合もあります。
4.副作用の管理
抗がん剤の副作用が出た場合、医師や看護師が対処します。
必要に応じて、薬を使ったり、生活習慣を調整したりします。
5.定期的な検査
治療の効果を確認するために、定期的に血液検査や画像検査を行います。
6.治療の調整
結果に基づいて、治療計画を見直し、必要に応じて抗がん剤や治療方法を変更します。
7.経過観察
治療が終了した後も、がんの再発を防ぐために定期的な検査や診察を続けます。
治療の流れは多いですが、必ず治ると信じて前向きに考えていきましょう!
抗がん剤治療の副作用
抗がん剤治療には多くの副作用があり、患者様によってその程度は異なります。
主な副作用について詳しく解説します。
脱毛
抗がん剤の影響で、毛根がダメージを受けるため脱毛が起こります。
髪だけでなく、眉毛やまつ毛も影響を受けることがあります。
吐き気と嘔吐
抗がん剤が胃腸の粘膜に影響を与え、吐き気や嘔吐が発生することがあります。
これらは治療後数時間から数日間続きます。
疲労感
抗がん剤は全身に影響を及ぼすため、強い疲労感を感じることがあります。
これは治療中や治療後に起こります。
口内炎
抗がん剤の影響で、口内の粘膜が炎症を起こすことがあります。
口内炎は痛みを伴い、食事や会話に支障をきたします。
下痢
抗がん剤は消化管にも影響を与えるため、下痢を引き起こすことがあります。
これにより栄養吸収が阻害されます。
骨髄抑制
抗がん剤は骨髄の働きを抑制することがあり、これにより白血球や赤血球、血小板の数が減少します。
これにより感染症のリスクが高まります。
神経障害
一部の抗がん剤は末梢神経に影響を与え、手足のしびれや痛みが発生することがあります。
これは治療後もしばらく続きます。
抗がん剤の副作用は、辛く悩んでいる方が多くいます。
長く治療が続くと、気持ちが滅入ってしまう場合も多くあります。
辛い時間が少しでも少なくなるよう、どんな事でも我々医師にご相談くださいね。
抗がん剤治療の期間
抗がん剤治療の期間は、がんの大きさや進行度、患者様の体力などにより異なります。
一律に決まった期間はなく、治療の進行状況や患者様の状態に合わせて調整されます。
初回治療の場合
初回治療の場合の治療期間は3〜4週を1サイクルとします。
明らかながんの進行がない限り、4〜6サイクルを繰り返して行われます。
抗がん剤治療は、数カ月かかることが一般的ですが、数週間で完了するケースもあります。
進行がんや高リスクのがんの場合
進行がんや高リスクのがんの場合、治療期間は数カ月〜1年以上かかることもあります。
この場合には、症状の安定や緩和を目指すことが目的とされます。
一部のがんや再発性のがんの場合
一部のがんや再発性のがんの場合、抗がん剤治療が数年にわたって行われることがあります。
がん細胞が耐性を獲得するリスクや再発リスクの軽減を目指すことが目的です。
関連記事:肺がんの気をつけてほしい初期症状や原因、ステージ(進行度)について
抗がん剤治療の費用について
抗がん剤治療を受けるにあたり、多くの方が気になるのが費用の問題です。
抗がん剤治療はがん治療の中でも重要な役割を果たしますが、その費用は決して安くはありません。
ここでは、抗がん剤治療の費用についてわかりやすく説明します。
治療費用の幅
抗がん剤治療の費用は、使用する薬剤や治療の期間、病院の設定によって異なります。
一般的には、1回の治療で数万円から数十万円、全体の治療費用は数十万円から数百万円になることが多いです。
保険適用
抗がん剤治療は、通常は健康保険が適用されます。
保険が適用されると、自己負担額は治療費の一部になります。
日本では、医療保険により自己負担が3割程度となることが多いです。
高額療養費制度
医療費が高額になった場合、一定の金額を超えた分が戻ってくる「高額療養費制度」があります。
これにより、実際に支払う金額はかなり軽減されます。
助成制度
県や市区町村によっては、がん患者のための医療費助成制度があります。
お住まいの地域の制度についても確認してみてください。
具体的な費用は、治療を受ける病院で確認することが大切です。
また、治療を開始する前に、医療保険や助成制度についても詳しく説明を受けると安心です。
千葉内科・在宅クリニックにおける対応
千葉内科・在宅クリニックでは、様々な病気に対する包括的な医療サービスを提供しています。
しかし、抗がん剤治療については専門的な対応が難しい場合があります。
そういった患者様には以下の対応をさせていただきます!
医療機関への紹介
患者様の診断結果や病状に基づいて、最適な抗がん剤治療を提供できる専門医療機関を紹介します。
これにより、患者様は高度な治療を受けることができます。
サポートとフォローアップ
専門医療機関での治療後も、当クリニックでのフォローアップや日常的な健康管理を引き続きサポートします。
患者様が安心して治療を受けられるよう、必要な情報提供やサポートを行います。
当クリニックは、患者様に何が出来るかを常に考え続けております。
当クリニックにてがん治療を行う事は難しくとも、上記の内容にて患者様を全力でフォローさせていただきます。
がん治療に関するご相談やご質問がありましたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。
まとめ
抗がん剤治療は、多くの患者様にとって希望の光である一方、さまざまな副作用や費用面での負担も伴います。
治療を受ける際には、正確な情報を持ち、安心して治療に臨むことが大切です。
がん治療は一人で戦うものではありません。
何かご不明な点やご相談がありましたら、いつでもお気軽にご相談ください。
皆様の健康と幸福を心から願っています。
参考文献
千葉内科・在宅クリニック 院長 辺土名 盛之(へんとな もりゆき)
経歴
- 三重大学医学部医学科 卒業
- 四日市羽津医療センター
- 西春内科・在宅クリニック
- 千葉内科・在宅クリニック院長