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緩和ケアと言われたら平均余命はどれくらい?対象はどんな人?

緩和ケア

こんにちは。

千葉内科・在宅クリニックの院長辺土名です。

今日は緩和ケアについてです。

緩和ケアと聞くと多くの方は、余命幾ばくもないのではないか…?

と想像されることが多いと思いますが、実は、医療現場ではそうではありません

下記の図がわかりやすかったので引用させていただきます。

緩和ケア介入イメージ

以前までは、治療法のない患者さんにのみ緩和ケアを進めるイメージでしたが、前述したとおり、今の医療現場では診断を受けたその日から緩和ケアは始まっています

なので緩和ケア=看取り・終末期ではありません!

では、なぜ緩和ケアが看取りのイメージがついてしまったのか。

もしかしたらホスピスやターミナルケアと一緒に使われているため緩和ケア=看取りなどの認識の違いが起こってしまったのかもしれません。

一度、言葉の違いを整理しましょう!

緩和ケアを受ける=余命わずかではない

ホスピスとは

緩和ケア

末期のガンなど、治療困難な方がターミナルケアを行うための施設をホスピスといいます。

ホスピスでは苦痛をやわらげ、最期をその人らしく過ごしていただくことがメインになっていきます。

病気に伴う痛みに関しては、鎮痛剤や医療用麻薬などを使用し取り除いていきます。

また、身体的な側面だけでなく精神的・社会的にもサポートしていくのがホスピスの強みになります。

死に対する恐怖や苦痛に伴う不安に関しては、臨床心理士の支援がありますし、経済的な不安に関してはソーシャルワーカーが受けられる公的支援の情報提供をしてくれたりします。

もちろん家族の不安や苦痛にも寄り添い、解決の糸口を探していきます

このように多職種が関わり、穏やかな最期を過ごしていただくための施設がホスピスです。

緩和ケアと大きく違うところは、治療を行わないという点になります。

ターミナルケアとは

緩和ケア

こちらも、緩和ケアとよく使われる言葉ですが、こちらもホスピスと同様緩和ケアとの大きな違いは治療を行わず、最期の時間その人らしく過ごすためのサポートが目的となっています。

こちらのケアも、身体的・精神的・社会的な側面からケアをしていきます。

ケア内容としては大きくホスピスと変わりませんが、ターミナルケアはご自宅でも行うことができます

医師・薬剤師・看護師・ケアマネージャーなどの多職種の連携にて、ご自宅で最期を迎えられる患者さんもコロナ渦を経て、より増えてきたような印象です。

緩和ケアの対象者は?

緩和ケア

上記を踏まえたうえで、緩和ケアは治療開始とともに開始されることが多く、治療中から身体的・精神的・社会的な苦痛を和らげるために介入していくケアであり、緩和ケア=看取りではありません!

終末期と緩和ケアの話を多くしてしまったため、「緩和ケアは大病の人しか受けれないの!?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません!

緩和ケアとは体や気持ちのつらさ・苦痛を和らげるための医療やケアのことを指します。

  • がんなどの重い病気と診断された場合
  • 治療に伴う身体的な苦痛や精神的・経済的な苦痛
  • 手術の痛み
  • 息苦しいや倦怠感などの身体症状
  • 眠れないや気分の落ち込み
  • 医療費の問題
  • 自宅療養や療養病院への転院
  • 看取り

など、様々な相談を多職種で受けております。

もし不安なことがあれば、医師やソーシャルワーカー・看護師等に気軽にご相談ください。

緩和ケアではどんなことをする?

緩和ケア

①痛みや症状の管理
がんや末期の疾患による痛み、吐き気、息切れなどの身体的な症状を薬物療法や他の治療法で管理します。

②心理的・精神的サポート
患者さんとその家族が抱える不安、ストレス、うつ状態などをサポートします。
カウンセリングや心理療法が含まれます。

③社会的サポート
社会的な問題(たとえば、在宅診療・看護の必要性、経済的な負担)に対して、ソーシャルワーカーや地方自治体を活用します。

④スピリチュアルケア
病気や死に対する不安や恐れに対応し、患者さんの信念や価値観を尊重したケアを提供します。

緩和ケアで余命が延びることがある?

緩和ケア

緩和ケアは直接的に余命を延ばす治療ではありませんが、生活の質の向上(QOL)が健康状態に好影響を与え、間接的に余命が延びる場合があります

痛みや呼吸苦などの症状が適切に管理されることで、患者さんがより積極的に他の治療を受けることができるようになり、その結果、全体的な健康状態が改善されることがあります。

また、ストレスや不安の軽減は免疫機能にも良い影響を与え、病気との闘いをサポートすることがあります。

緩和ケアは、患者さんの生活の質を重視するアプローチであり、身体的なケアだけでなく、精神的、社会的、スピリチュアルなサポートも包括的に提供します。

緩和ケアの相談なら千葉内科・在宅クリニックへ

・がんなどの重い病気と診断された場合
・治療に伴う身体的な苦痛や精神的・経済的な苦痛
・手術の痛み
・息苦しいや倦怠感などの身体症状
・眠れないや気分の落ち込み
・医療費の問題
・自宅療養や療養病院への転院
・看取り

など様々なご相談を千葉内科・在宅クリニックではいつでも受けつけております。

もしご不安なこと・ご不明点があれば、お気軽にご相談ください。

千葉内科・在宅クリニックでは、24時間365日、医療面でのサポートを行っていきます

また、ケアマネージャーさん・訪問看護師さん・訪問薬剤師さんと連携を行い、安心してご自宅でお過ごしいただけるサポートを行うことができます。

「今、入院しているが自宅で過ごしたい」や、自宅で一人、「病院にも通えない」など

お悩みのことがあればいつでもご相談ください!

参考文献

緩和ケア内科/診療科・各部門 / 【JA尾道総合病院】医師・看護師ともに力を合わせ、地域の保健・医療・福祉・介護活動を通じて、地域に貢献します。 (onomichi-gh.jp)

LIFULL介護|【初めての方へ】ホスピスとは?特徴や費用探し方まで

終末期(ターミナルケア)とは|定義や期間・内容・家族ができることを紹介 | ほうせんか病院 (seiwa-h.org)

緩和ケアとは? – 患者さん・ご家族の方へ | 熊本大学病院がんセンター 緩和ケアセンター (kumamoto-u.ac.jp)

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この記事の監修医師


千葉内科・在宅クリニック 院長 辺土名 盛之(へんとな もりゆき)

経歴

  • 三重大学医学部医学科 卒業
  • 四日市羽津医療センター
  • 西春内科・在宅クリニック
  • 千葉内科・在宅クリニック院長

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