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心筋梗塞の後遺症と症状|後遺症は必ず残るもの?

こんにちは。千葉内科・在宅クリニックです。

今日は、冬に多い病気、「心筋梗塞」について解説していきます。

心筋梗塞は後遺症でも生命の危険にさらされる可能性のあるとても怖い病気です。

心筋梗塞は予防が大切ですが、かかってしまった時は早期の治療、その後のコントロールも重要になってきます。

最後まで読んでいただき、正しく治療を継続していきましょう!

心筋梗塞とは?

心筋梗塞とは、心臓に酸素(栄養)を送る血管である冠動脈が、何らかの状態により閉塞してしまう病気です。

その結果、心臓の筋肉が壊死してしまい機能しなくなるので、命の危険がある病気です。

血管が詰まる場所や原因にもよりますが、意識のある心筋梗塞のほとんどの場合は、胸の痛みが発生してから2時間以内に十分な血流の再開があれば壊死もなく後遺障害は起こらないといわれています。

心筋梗塞の血流再開には、カテーテルでの治療が必要になるため、感じたことのない胸の痛み・背中の痛み・みぞおちの痛みなどを感じた場合は、早期に循環器内科のある病院の受診をお勧めします。

この場合は救急車を要請してください。

しかし、時間の経過とともに治療の効果は低下していき、血流が再開できても、心臓は本来の動きまで回復することはありません。

また、壊死の範囲が広いほど、後遺症として心不全に移行していきます。

早期にカテーテル治療が実施できたとしても、カテーテルでの治療が終了したら、複数の薬剤内服治療に移行していくことになります。

血液をさらさらにする薬(抗血小板薬)や血圧を下げる薬(ACE阻害薬)、コレステロールを下げる薬(スタチン系コレステロール降下薬)は予後を改善することが証明されている薬剤になっております。

後遺症や再発の予防には、その後の内服コントロールや生活習慣の改善も必要になってきます。

関連記事:生活習慣病って何種類あるの?予防対策や検診についても紹介

心筋梗塞の後遺症

心筋梗塞を発症すると、心臓の筋肉が壊死し、その影響でさまざまな後遺症が残ることがあります。

代表的な後遺症は以下のとおりです。

・心不全
・不整脈
・心膜炎(ドレスラー症候群)
・血栓症
・塞栓症

それぞれの特徴と症状を詳しく見ていきましょう。

心不全

心不全とは、心筋梗塞によって心臓の筋肉が壊死し、ポンプ機能が低下する状態です。

全身に十分な血液を送り出せなくなり、さまざまな症状が現れます。

主な症状は以下のとおりです。

  • 息苦しさ(呼吸困難)
  • 軽い動作でも息切れする
  • 手足や顔のむくみ
  • 疲れやすさ

慢性的な心不全は、内服薬や生活習慣の改善でコントロールできます。

一方、急性の悪化は命に関わるため、息苦しさの急な悪化やむくみの増加、尿量の減少がある場合は、速やかに医療機関を受診してください。

不整脈

不整脈とは、心臓の拍動リズムが乱れる状態です。

心筋梗塞後は特に注意が必要で、発症から2~3日以内に約90%以上の方に不整脈が現れるとされています。

最も多く見られるのは「心室性期外収縮」と呼ばれる不整脈です。

健康な方にも見られますが、心疾患がある場合は、致死性の不整脈に移行する可能性があります。

また、心筋梗塞後は頻脈性・徐脈性を含め、さまざまな不整脈が現れることがあります。

異変を感じた場合は早めに心電図検査を受けてください。

心膜炎

心膜炎とは、心臓を包む膜(心膜)に炎症が起きる状態です。

心筋梗塞から数日~数週間後に発症することがあり、この場合を「ドレスラー症候群」と呼びます。

原因は、心筋梗塞で傷ついた心臓組織を免疫システムが異物と誤認し、炎症を引き起こすためと考えられています。

主な症状は以下のとおりです。

  • 胸の痛み(深呼吸や横になると悪化する)
  • 発熱
  • 心膜摩擦音(聴診器で聞こえる異常音)

このような症状が現れた場合は、すぐに医師の診察を受けてください。

血栓症

血栓症とは、血管内に血の塊(血栓)ができ、その場で血流が妨げられる状態です。

心筋梗塞によって心臓の動きが低下すると、特に左心室内に血栓ができやすくなります。

血栓症の主な症状は以下のとおりです。

  • 脚の腫れや痛み(深部静脈血栓症)
  • 胸の痛みや呼吸困難(冠動脈血栓症=心筋梗塞の再発)

血栓が大きくなると血流を完全に塞ぎ、症状が悪化することがあります。

違和感がある場合は、早めに医師へ相談してください。

塞栓症

塞栓症とは、血栓が血流に乗って移動し、離れた場所の血管を詰まらせる状態です。

心筋梗塞後は、心臓内にできた血栓が原因で、全身のさまざまな場所に塞栓症を引き起こすことがあります。

塞栓が詰まる部位によって以下のような症状が現れます。

  • 脳塞栓(脳梗塞):突然の手足の麻痺、言葉が出にくい、意識障害
  • 腎塞栓:側腹部の痛み、尿量の減少、血尿
  • 腸間膜動脈塞栓症:激しい腹痛、吐き気、血便
  • 末梢動脈塞栓症:足先の冷感、皮膚の色の変化、激しい痛み

いずれも放置すると重篤な状態に陥るため、症状がある場合は速やかに医療機関を受診してください。

心筋梗塞になったら後遺症は必ず残る?

前述した通り、必ず残るものではありません。

心筋梗塞発症後2時間以内に血流を再開できる場合は後遺症は残りません。

症状を感じた場合は、救急車にて循環器内科のある病院を受診しましょう。

関連記事:動脈硬化が引き起こすリスクとは|自覚症状はある?

心筋梗塞の原因

心筋梗塞の主な原因は動脈硬化によるものです。

動脈硬化が進むとプラークと呼ばれるコレステロールの塊が血管内にできてしまい、血管が狭くなったり、場合によっては閉塞してしまう可能性があります。

そのほかにも原因として以下などがあげられます。

  • 高血圧
  • 高脂血症
  • 糖尿病
  • 喫煙

多くは、生活習慣と密接に関係しているものになるので、生活習慣の見直しが必要になります。

心筋梗塞の症状

胸部の痛み

心筋梗塞で多く感じられる症状が、胸の痛み・締め付け感になります。

感じたことのない痛みや、冷や汗を伴うほどの痛みの場合は心筋梗塞の可能性が高いです。

また、狭心症などの治療で用いる、ニトログリセリンも無効です。

痛みが広がる

心筋梗塞での痛みは、胸・背中・みぞおち(心窩部)だけではなく、左肩や左腕・顎にも放散する痛みを伴うことがあります。

これは心臓の近くに左肩や腕に流れる神経がある待っていることから、心筋梗塞による刺激が、神経に伝わり痛みが起こると言われています。

左肩から腕にかけての痛みは心筋梗塞の放散痛として、典型的な症状になります。

呼吸困難

心筋梗塞で十分な酸素を、肺や全身に届けられないことから、息苦しさを感じることがあります。

安静にしているときでも、息苦しさや息切れを起こします。

関連記事:狭心症の原因や症状、治療について|心筋梗塞との違いは何?前兆がある?

心筋梗塞の予防方法

食生活

食生活のポイントとして以下などが挙げられます。

  • 塩分を控える
  • 脂質を控える
  • バランスのいい食事

ご飯を大盛りにしていた場合は、普通盛りにするだけでも予防の第一歩です!

適度な運動

運動に関しては、有酸素運動が効果的です。

  • 毎日30分程度のウォーキング
  • 歩くときは早歩きを意識する
  • なるべく階段を利用する

自分の生活スタイルに合わせて、有酸素運動を取り入れていってください!

千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックでできること

心筋梗塞後の後遺症について千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックでは以下を行うことができます。

  • 内服管理
  • 心電図の検査
  • 生活習慣の指導
  • 心臓エコーによる心機能の評価
  • 血液検査による心機能の評価

予防に関しても、血液検査や心電図検査を用いて適切なアドバイスを行うことができます。

お気軽にご相談ください。

まとめ

冬に多い病気の心筋梗塞。

心筋梗塞自体が、命の危険もあり非常に怖い病気です。

また、心筋梗塞の後も怖い後遺症が隠れているので症状がよくなっても、治療の自己中断などはせず医師や医療従事者と二人三脚で治療を進めていきましょう。

ご不安なことがあれば千葉内科在宅・美容皮膚科クリニックにご相談ください。

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